2018年5月24日
https://imaonline.jp/imavision/
[太田]
作家の人たちに、1カ月間、平日に1枚ずつ作品をアップしていってもらうという試みなんですね。
[黒田]
そういう試みだったんですね。雑誌では絶対に無理なペースですね。
[太田]
そうなんです。
[黒田]
拝見はしてましたけど。
[太田]
実はこれによって PVも伸びて 、結構見てくださる方がいらっしゃって。作家の方もなかなか自分のサイトに人を呼ぶのって難しいけれども、 IMA に訪れてくださった方が、たまたまここから知って自分のサイトに飛んでくれるみたいなケースもあると思うので。作家の方にとってもいいショーケースになっていると言っていただいてます。
そこからさらに飛躍するためにスタートするのが、 IMAVISION です。ムービー作品をデジタルメディアに最適な形で、ゼロから作家と一緒に作っていく取り組みです。ここでデジタルにしかできない新しい表現を作家の人たちが見つけてくれるといいなと思っています。
プリントや写真集で作家が伝えたい作品の世界観やコンセプト、美しさは、雑誌でできる限り表現しようと頑張ってきました。今度は、ウェブサイトを1番最初の発表媒体だと考えたときに作られる作品はどんなものなのかやってみようという試みなんです。
[黒田]
おお、スクラッチで作品として動画制作している国内メディアは知らないですね。海外だとみなくはないですけど。
[太田]
たぶん作家の人たちも、ムービーやってみたいなと考えている方もいらっしゃると思うんですけど、展覧会とかでもない限り、なかなか制作の機会や発表の場がないですよね。
でも発表の場がすでに約束されていたら作れるんじゃないかなと思って。今年は特に力を入れたいと思ってます。
[黒田]
それは作家としては嬉しいお話だと思いますけどね。 ゴールがある っていうのは相当心強いです。
[太田]
そうですね。さっきのBEYOND同様、出口を考えながらやらないと、作家の人の努力が無駄になってしまうので。
[黒田]
それでウェブに載るわけですからね。それでしたら残りますし。
[太田]
若い作家の中に縦位置でヴィヴィットな味の作品を作っている人が少なくないのは、デジタルデバイスの影響も大きいと思うんです。だから、最初の発表媒体によって、 生まれる作品も変わるはずだろう と。
[黒田]
アウトプットが分かることで作品の方向性が変わる。
[太田]
アウトプットに適した表現というのを作家は考えられるはずなので、新しい領域に一緒にトライしたかったんです。
[黒田]
いいですね。 IMAVISION に関しては当面動画がメインっていうかたちになるんですか?
[太田]
そうですね。
[黒田]
写真とか静止画ではなく。
[太田]
そうですね。GIFやアニメーションみたいな人もいるかもしれないし、何をその人が表現したいかによりますけど。
[黒田]
確かに、シネマグラフじゃないですけど。
[太田]
そこで何ができるのかは、まだ私たちも始めたばかりの未知数なんです。新規のムービー作品と同時に、インタビューなどもムービーを増やしていこうかなと思っています。エディトリアルムービーでアートの世界を見せてくということとアートムービーとの両方を発信していきます。
[黒田]
確かに。インタビューも親和性高いですね。作品としても、デジタルネイティブ、ウェブネイティブな作品というのはこれまでの歴史を振り返っても変わってくると思います。そういったチャレンジ精神やトライを社会に対して繰り返している点が、いつまでも瑞々しいメディアでいるための秘訣なのかなと勉強になりました(笑)、ヒーコも頑張ります。
本日はお忙しい中、長々とありがとうございました!
[太田]
いえいえ、こちらこそありがとうございました。
プロフィール
太田睦子
1968年、東京生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、サントリー広報部、『マリ・クレール』編集部を経て、『エスクァイア』『GQ』などでアート、写真、文学、旅、ライフスタイル、食などのジャンルを担当。その後、フリーランス編集者として、雑誌や単行本の編集、アートプロジェクト、美術館のカタログ制作などに携わる。2012年にアート写真雑誌『IMA』を創刊。エディトリアルディレクターとして、雑誌・ウェブサイトIMA online・写真集IMA Photobookの他、東京・天王洲の『IMA gallery』での展覧会を手がける。
クレジット
制作 出張写真撮影・デザイン制作 ヒーコ http://xico.photo/
カバー写真 黒田明臣
出演 太田睦子
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2025年04月25日 発行
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