


 2017年12月14日
2017年12月14日						
[護]
人物を撮っている話に戻ると、最初はT2と写ルンですだけで撮っていたので、全く寄れないんですよ。画が決まってしまうんですよね。もう大変で、なんで人物を撮っているんだろうって思うんですけど。
[黒田]
はい、そこはやっぱり考えたらそうなるんだろうとは思いますけど、謎というか気になる部分です。(笑)
[護]
そうなんですけど、風景と一緒で、人ってまったく 同じ表情は二度と生まれない と思っています。そういうのがとても面白かったというか、絵画的というか、人物画が昔から好きだったので、メイクしたり、服も自分で用意したりしています。アシスタントがいないから足でレフ板を支えて撮るみたいな感じです。
[黒田]
頑張っていますね。
[護]
赤字も赤字です。趣味ですね。
[黒田]
フィルムだとランニングコストかかりますからね。
[護]
だいたい1000円くらいのフィルムだったとして、自分ではしないのでネットで現像を出して、1本450円とか500円くらいですね。「はー」って思います。
[黒田]
データでスキャンしているだけですか?
[護]
そうですね。
[黒田]
どこに出すんですか?
[護]
今いろんなところに出して試していて、メジャーだとポパイカメラ(自由が丘)とか、あとは…現像フラッシュ店とかですね。
見つけたきっかけは「現像 激安」って調べて一番最初に出てきた現像フラッシュ店というのがありまして「よし、そこに頼もう」と思いまして(笑)。続かなかったら意味がないので。
[黒田]
自分もポパイカメラさんに頼む事が多いです。若干高いですけど。
[護]
人気があるので、仕上がりまで日にちがかかっちゃうみたいです。
[黒田]
2週間とかかかりますね~、自分は仕上がりの感じが好きでよく使っていますが(笑)
[護]
2週間は待っていられないので、ちょっと無理かなと思いまして。フラッシュ現像店は月曜に出して金曜の夕方に届くので良いんですよね。もどかしさも、こじれちゃうと駄目なんです。
[黒田]
そこは人の好き嫌いというか、好みがあるところですね。人を撮るとかというのも、さっきの話に共感できるんですけど、写真って芸術であり我々は表現活動としてやっている側面もありますけど、最初は記録から入ってきたものですよね。写実的に絵を書ける人が、ビジョンを思い描いたものを描く以上のことを写真でやるにはどうしたらいいのか、写真は勝てるのか、みたいなことを考えた時期がありました。
昔はラフを描いて写真を撮るというのをやっていたんですけど、それが空しくなってしまった時期がありまして。でも写真を撮りたいんですよね。それはなんでだろうと思った時に、 一瞬の顔を盗み撮っている というか、そういうところに惹かれていたんじゃないかなと思ったらとても納得がいきました。特に人を撮っていると、面と向かって顔を見ていたら「この人こういう顔だな」と思うんですけど、写真で撮ったら全く違かったりするじゃないですか。そういうのはとても好きというか面白くて、のめりこんでいったんですよね。人を撮るのは楽しいなというか。
[護]
人は応えてくれるじゃないですか。人間だなって感じますよね。人を撮りたいって思う欲求は人間だけじゃないですか。
[黒田]
確かにそうですね。いや~、面白いですね。納得感がありますね。
昔はどうだったかわからないですけど、自分がカメラを買ったのも旅行用とか、税金対策のノリで買ったんですよ。今みたいに夢中になることもなくて、ちょうど3年前に初めて展示に出て、それがポートレートに関する展示で、そこからハマったんですよね。当時、英語を勉強する時にカウチサーフィンというので、外国人のバックパッカーとかを家に無料で泊めていた時期がありまして、記念に写真を撮らせてもらっていたんです。それで人を撮り始めて、展示に出して、人を撮る楽しさを知ってから、一気に今に至るみたいな感じです。人を撮るということは魔力があるというか、魅力がありますね。
[護]
不思議ですよね。20歳くらいの時にグラビアを1、2年くらいやっていたんですけど、人を撮っておいてなんですけど、私は 写真を撮られるのが本当に苦手 で。たぶんグラビアをやっていた時、いろんなカメラマンさんにご迷惑をお掛けしていたと思います。「こいつ、ポージングができないな」って絶対に言われていたと思うんですけど。
でもその中でも相性のいい方、出来上がりを見て自分でも納得する人ってやっぱりいて、その中の一人が*中村昇さんという方でした。
[黒田]
へ~。
[護]
グラビア撮影が終わった後って、だいたい2時くらいには終わってしまうので、みんなで帰りにどこかでご飯を食べて、「今日はどうだった」とか話をしたりするんですよ。
それである撮影の時に、ちょっと大人になってグラビアを離れてからもう1回撮った時に、「今日はこの本のイメージであさなを撮った」って言われたんです。中村昇さんの撮る写真は映画っぽいというか、写真だけどストーリーがあるような、「この子ってどんな生活しているんだろう?」という護あさなじゃない、二次創作的な撮り方をするんですね。私はそれがとても大好きで、西加奈子さんという小説家の方の「窓の魚」という本があるんですが「今日はこの登場人物たちのイメージであさなを撮った」って言われて出来上がりを見たらとてもきれいに撮って頂いていて、びっくりしました。信じていましたけど本当にびっくりしました。
その撮り方って面白いなって思いまして、それを思い出してからはさらに楽しかったですね。
人物を撮るのも、いわゆる写真って一般的に撮っている方は背景がぼけていたりするじゃないですか。そうではなくて、脚本的に最初に プロット を作って、 絵 でポーズとか雰囲気とか、雑誌みたいなものを自分で形成してから、頭に残しておいて現場で撮るんですよ。メイクとかも書いておいて、こういうイメージで、あの家に住んでいるみたいな。
[黒田]
それを出来てしまうのが、すごいですよね。
[護]
いえいえ…、あと イワタさん* という写真集プロデュースをされている方もご自身でも趣味で撮られてて。イワタさんもどっちかって言うと人を撮るのが好きな方だったので、ターニングポイントにいた人たちが皆アーティストな考え方だったという事もあり、そこからの影響も大きかったりするのかもしれないですね。
[黒田]
イワタさん!面識はないのですが前回このコラムにご登場いただいた笠井爾示さんの写真集をプロデュースされていたり、周りに共通の知人がけっこういましてよくお話を伺います。そういう方々から影響を受けたというのはとても納得できますね~。
[護]
本当ですか?大丈夫かな。
[黒田]
こちらが想像していた通りというか、先に答えてくれたので、筋が通っているんだなという印象が強いです。ストーリーを感じさせる写真って、自分の中でもテーマにあるので共感しているというか、好みの話で良し悪しじゃないじゃないですか。
ただ単純に撮るにあたって、ただいわゆるポートレート的な、背景をぼかして被写体を強調とか、その人を一番かわいく写そうとか、人柄を写そうとか、関係性を写そうとかそういうことには興味なくて、写真を見て連想してもらいたいというか、目線を見て、カメラマンがいて、モデルがいるんだなという写真には興味ないです。
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