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「+2番手の飛び」 あの噂は本当なのか。

「+2番手の飛び」 あの噂は本当なのか。

2017年3月27日 PR

事前練習ナシのガチな試打

まずは、状況の整理から。舞台の山名コースは、池とバンカーのレイアウトが特徴的で、難所も多数存在する。佐原がウキウキした気分を隠せないのも無理はない戦略的なコースだ。

だが、あまり楽しんでもらっても何なので、事前練習はもちろん、試打対象のクラブを握ることも禁じた。完全にぶっつけ本番で、数字に惑わされないよう距離計測もナシ。「飛ばす快感」を、ふだんの感覚と体感的に比較するという条件を呑ませた。

まず、広いフェアウェイを有する1番ホールから。OBもフェアウェイバンカーもなく気持ちよく打てるためか、リラックスした表情の佐原。「クラブの実力を試すにはもってこいだね」と、公私混同の笑顔で構える。

初打からスパッと放物線を描くナイスショットに、ギャラリーの編集部員から歓声が挙がる。本人に訊ねると、飛び方も打感も現在愛用中のクラブ以上とのことで、少し戸惑っている様子。「でも、まあ、たまたまかも知れないし、私の実力かも知れないし」。日ごろから道具を過信しないしと豪語する彼らしいコメントだが、声は若干上ずっている。

「ぶっ飛び」クラブは、スーパーコンピュータで演算したという広い反発フェースが特徴だ。そこに高初速のロフト設計、ドライバーではソールと一体型のウェイトが加わる。捕まえやすいのは確かだな、と呟きつつも、いきなり会心のショットにニヤける表情を正すのに必死といった趣だ。しかし、クラブに厳しい目を向ける技術論者の顔を保てるのも、残念ながらここまでだった。

振った本人も衝撃の池越え

今回の現地試打は、続く2番ホールであっさり結論が出てしまった。左右にOBが待ち受ける右ドッグレッグ型のミドルホールで、ティーグランド右前には池が口を開けている。しっかりパーを狙うなら、検討の余地なく左に広がるフェアウェイへと迂回するのがセオリーとなる。だが、この日はスコアを気にする必要がなく、しかも飛距離そのものの実験。「編集長なら、当然、池越えですよね」。今度はギャラリーがニヤニヤする番だ。

飛びを調べるには絶好の場面なのに、なぜか笑顔を引きつらせながらのティーアップ。しばらく左に目をやっていたが、やがて観念して構え、振り抜くと…何と、一発で見事な池越え!

絵に描いたようなショートカット成功に誰もが驚き、笑顔で軌道を確かめ合う。これぞゴルフの醍醐味という光景が広がる中、当の本人も「いつもより30ヤードは飛んだ、いや40か?」と大興奮。「なんでこんなに簡単に飛ぶんだ!」と本音がはみ出し、勢い余って「池越えなんて狙ったこともなかったよ」と言わなくてよいことまで口走る始末だ。

ここから先はもう検査員ではなく、すっかりオーナーのような顔。ドライバーも、フェアウッドも、ユーティリティも、アイアンも、慈しむように握っていた。

 バーディを狙う新たな愉しみ

試打後の佐原によれば、アイアンでも20ヤードほど伸びている感覚があったという、インプレスUD+2。「これは、自分のゴルフがまったく違うものになるかも知れない」というのが、彼の率直な感想だ。「パー5での2オン、パー3ロングでの1オンも狙えるんじゃないかな」。

1打目で飛距離が出れば、2打目、3打目は感覚も景色も変わる。それまで5番アイアンを選んでいた場面で、7番を握れるようになる。5回に1回だったのが、3回「ナイスショット」を得られるなら、ゴルフの愉悦を体感する機会が単純に増える。

飛ぶクラブは、そのまま「楽しいクラブ」となるのだ。

「飛び」を謳うクラブは多いが、佐原の持論通り、ゴルファー自身の技術を前提とするものも少なくない。だが、「まさか自分がここまで飛ばせるとは思わなかった」と放心気味に呟く編集長は、もうあの池越えの快感を忘れることはないだろう。そして、新たな次元の「愉しみと悩み」へと進むことになるはずだ。

重心高、重心角、重心深度。数値のチェックは極めて重要だが、それ以上に試打が大切であることを実感した、今回のテスト。「プラス2番手」に太鼓判をおした佐原は、次は事前に練習してからコースで握ると、楽しそうに語った。今後は、スコア80台を視野に入れるのだそうだ。

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