2018年10月25日
[黒田]
職業フォトグラファーとして、業務に徹している方も中にはいると思うのですが、フォトグラファーというのは元来エゴイスティックというか、主張のはげしい側面があると思っていて。そういった傾向は実際にありますか?(笑)
フォトグラファーとしての個性をなくしていく従来の写真館のようなスタイルと、アーティストとしてのフォトグラファースタイルの狭間で苦労されている部分もあるのではないかと推測しています。
アーティスティックにするにしても自分の作品にしすぎても難しいじゃないですか。そこで苦労されてたりはしますか?
[水間]
ありますね。それは凄くあります。
やっぱり職業と割り切っていると言えばドライに聞こえますが、うちのカメラマンでも写真は大好きで写真を撮っている時間は凄く楽しい、ただプライベートでは写真撮りませんという子は結構一杯います。
[黒田]
そうなんですか。
[水間]
僕も実はあまり撮らないので(笑)
でもその子たちは写真が嫌いとかじゃなくてウェディングの写真は大好き、ただ普段遊びに行く際は重い機材は持っていかないみたいな感じですね。
[黒田]
今だと普通にiPhone持っていれば撮れてしまいますもんね。
そういう人はうまく前撮りの撮影とかでも上手く適合できるのかという気はしますね。
でも例えばプライベートでも滅茶苦茶撮っていて自分の世界観全開の人もいるじゃないですか。そういう子は大変じゃないですか?
[水間]
いますね。そういう子は結構悩むんですよ。壁に当たります。
[黒田]
なるほど。
[水間]
どっちのタイプの子もいるんですよね。仕事と割り切っている子はなんでもソツなくこなしちゃうけど探究心というか研究心に欠ける部分はあります。
反対にアート志向の子は探究心は凄く強いんですけど日々の業務ちゃんとせぇって感じですね(笑)
[黒田]
それ滅茶苦茶想像できますね(笑)
[水間]
大体そのパターンですね(笑)
そして前者のソツなくこなす子は女の子でパッション先行の子が男の子です(笑)
[黒田]
結構2分化しているんですね。
[水間]
そうなんですよ。「数字を作る女の子」と「夢を追う男の子」ですね。
[黒田]
わかります(笑)
でもそれ組織としては面白いかもしれないですね、両方いて。
それが多分意図してかはわからないですけれど、結果的にお客さんに対してバリュエーションの提案にもなるのかなと思いますし、実際に撮ってもらいたい人からしてみると個性が出て選択肢が増えて誰にしようか選べるというのはいいですね。
[水間]
そうですね、なのでそのアート志向の子たちには自分を指名してくださったお客さんに自分の作風を出すのはいいけど自分を指名していないお客さんにはそんなに作風を出すというよりもお客さんにちゃんとヒアリングしてお客さんの撮りたいもの撮らないとダメですよとは言っています。
お客さんは貴方の作品のモデルじゃないですよということですね。
[黒田]
本当そこだと思います。なるほど。
[水間]
結構押し付けがちになってしまうので。
[黒田]
そうですよね、フォトグラファーってそういうエゴイスティックな面がありますものね(笑)
[水間]
「貴方は作家じゃないよ。」というのは結構よく言います。
[黒田]
プロなんだよということですね(笑)
広告撮影なんかでも作品的な面、自分がディレクションできる面もあればカンプがすでにあって、これよろしくという時もあるじゃないですか。
そこが面白いところでもあると思っているんですが。
[水間]
そうですね。
[黒田]
プロ意識と作家意識というバランスを上手くとっていかないといけないなと自分がやっていて感じるので、その話は凄くわかりますね。
そこを多分水間さん自身が今までの広告の経験とかもあってフォトグラファーとしてのマインドもわかるということで、お客さんは貴方の作品じゃないよと言えたり、コントロールができているのが良い作用になっているんじゃないかなと感じます。
[水間]
そうですね、会社も大きくなってきたけれど、なんとか監督していますね。
[黒田]
ただその、イズムというかフィロソフィーは受け継がれているのかなと思いますけどね。
[水間]
受け継がれていると思います。それは感じていますね。
[黒田]
側から見ていると何人かSTUDIO AKUAさんにも自分の知人でいるんですが、そこは理解されている気はしますね。
[水間]
嬉しいです。
[黒田]
これからも受け継がれて欲しいですね。
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2025年04月25日 発行
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