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歌舞伎俳優・尾上 菊之助が7月開幕「風の谷のナウシカ」への熱い想いを語る

歌舞伎俳優・尾上 菊之助が7月開幕「風の谷のナウシカ」への熱い想いを語る

2022年6月23日

「未来を創る」のは今しかない。この瞬間を一生懸命に生きることが自分自身を強くすると思う。

歌舞伎はもちろん映画や大河ドラマ、連続テレビ小説など幅広く活躍する尾上菊之助さん。2019年、新作歌舞伎として上演された宮崎駿さんの代表作『風の谷のナウシカ』ではナウシカを演じて話題をさらったが、来月4日から歌舞伎座で始まる「七月大歌舞伎」の第三部で再演されることが決定。今回はクシャナ役に挑む本作への意気込みとともに、今月号のテーマ「セルフメンテナンス」の話題について訊ねた。

|いよいよ間近に迫る『風の谷のナウシカ』の再演が話題を集めていますね。

ありがとうございます。3年前の初演では、壮大な世界観を歌舞伎舞台化するにあたり関係者全員で知恵を絞り尽くしたのですが、こうして再演できるほどのご評価をいただけたことは本当にありがたく思います。

|原作はメッセージ性が強い漫画作品ですが、発表当時とは社会の構造からして大きく変貌しました。

宮崎駿先生が執筆を始められた1982年には想像できなかったことが次々と起きていますよね。でも、原作に込められた想いは、そんな現代にも響きます。世界がどんなに変わろうとも人の心が人を動かすという物語は、令和の世への贈り物のようにも思えます。

|初演ではナウシカ役でしたが、今回はクシャナを演じられるとか。

そうなんです。「初演のキャストのままで」という考え方もありますが、キャストを変えて作品を深めるということを古典歌舞伎ではやってまいりました。今回のナウシカは中村米吉さんが演じることになりますが、演じ手が変わることで作品世界を深めていくという意味もありますので、とても期待しています。

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|歌舞伎の舞台は連日上演されますので、気力と体力の維持が大変そうです。心身のメンテナンス法のようなものはありますか。

ジムにも行きますが、過度に筋肉をつけると逆効果になり兼ねませんので、いつも柔らかくスピーディに動ける「自分の言うことを聞いてくれる身体」づくりを心がけています。あとは、自分なりの健康法として毎日10分ほど目を閉じての呼吸を実践しています。

|呼吸は演技にも直結しそうですね。

都会で暮らしていると呼吸が浅くなるような感覚がありますから、普段から意識しますね。あとは「仕事に追われている」という気分をリセットするために、オフの日はできるだけ自然の中に身を置いてリフレッシュするようにしています。失敗して気分が落ち込むこともありますが、「未来を創るのは今しかない」と考えて、反省すべきは反省しつつも囚われ過ぎないように。いたずらに考え過ぎて不安を広げず、とにかく「今を一生懸命に生きる」ことに集中して自分を強くすることを目指しています。

|では、公演迫る『ナウシカ』の見どころと、本誌読者へのメッセージを。

歌舞伎座は前回公演の新橋演舞場と比べると舞台が横長ですので、その特性を活かす形で、前回とはまた違った空気感をお楽しみいたただけると思います。原作の意図を大切にしながら歌舞伎独特のテイストを融合させるのが新作歌舞伎の醍醐味ですので、スタジオジブリ作品との新しい化学反応をぜひご覧いただきたいですね。

尾上菊之助出演!
第三部 『風の谷のナウシカ』
>>公演詳細はこちらから!

 

歌舞伎座 七月大歌舞伎
2022年7月4日(月)~29日(金)
【休演】11日(月)、20日(水)
【貸切】第三部:15日(金)、21日(木)

第一部 午前11時~
第二部 午後2時40分~
第三部 午後6時30分~

1等席 16,000円(税込)
2等席 12,000円(税込)
1階桟敷席 17,000円(税込)
3階A席 5,500円(税込)
3階B席 3,500円(税込)

出演者:尾上菊之助、中村米吉 他
劇場:歌舞伎座
問い合わせ:チケットホン松竹
TEL.0570-000-489(10:00-17:00)


 

五代目 尾上 菊之助さん

歌舞伎俳優。1977年8月1日生まれ。七代目尾上菊五郎の長男。59年2月歌舞伎座『絵本牛若丸』の牛若丸で六代目尾上丑之助を名乗り初舞台。平成8年5月歌舞伎座『弁天娘女男白浪』の弁天小僧菊之助ほかで五代目尾上菊之助を襲名。その後、女方の大役をつとめるとともに、舞踏、時代、世話問わず立役にも意欲的に取り組んでいる。映像作品にも積極的に出演。

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