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パリ・美の殿堂で 岸辺露伴が謎を追う。

パリ・美の殿堂で 岸辺露伴が謎を追う。

2023年5月25日 PR

ヘアメイク/田中真維(MARVEE) スタイリスト/秋山貴紀[A Inc.] カメラマン/福岡諒祠(GEKKO)

シリーズ累計発行部数1億2千万部を誇る荒木飛呂彦氏のコミック「ジョジョの奇妙な冒険」。傑作スピンオフの「岸辺露伴は動かない」は実写ドラマ化され、大きな反響を呼んだ。その制作チームが今度は、劇場長編映画に挑むという。

舞台はフランスが誇る美の殿堂・ルーヴル美術館。その地下倉庫に眠る「この世で最も黒く、邪悪な絵」の謎を追う、極上のサスペンスだ。ドラマに引き続き主役を演じる高橋一生さんにお話を伺った。

②

俳優 高橋一生 さん

1980年12月9日生まれ、東京都出身。映画ドラマ、舞台など幅広く活躍。舞台「天保十二年のシェイクスピア」で第45回菊田一夫演劇賞、NODA・MAP「フェイクスピア」で第29 回読売演劇大賞最優秀男優賞を受賞。

近年の主な出演作に、『ロマンスドール』、『スパイの妻』、『るろうに剣心 最終章The Beginning』、『シン・ウルトラマン』(声の出演)、大河ドラマ「おんな城主 直虎」、「雪国 -SNOW COUNTRY-」、「岸辺露伴は動かない」、「6秒間の軌跡~花火師・望月星太郎の憂鬱」、舞台「2020(ニーゼロニーゼロ)」など。NODA・MAP第26回公演「兎、波を走る」(6月17日~7月30日 東京芸術劇場プレイハウス、8月大阪・博多)への出演を控えている 。

原作は神話のような雰囲気もありますが、実写版では人間味が増した印象でした。
実写を演じるにあたり意識されたことは?

自分の中で確固とした露伴像があったんだと思います。荒木先生の作風を見ていると、非現実的な肉体から少しずつ写実的な肉体に食指が向いてきているように感じていました。原作の世界観はとても好きなのですが、あまり意識しすぎず、どれだけ現実に落とし込めて行けるか、露伴が言う「リアリティ」は意識していました。

3期に渡り放映されてきたドラマ、そして映画で演じ方に変化はありますか?

人間の面白さは、対峙する人間によって変わります。そういうあいまいさ、不安定さを露伴に落とし込みたくて、どのような説得力を持たせられるかドラマの第1期と2期は試した節はあります。2期は対峙する相手が強い存在だったので、対応する露伴の有り様が変わる時、少しデフォルメした方がいいという感覚がありました。

対して1期は露伴が「受け」である感じで、フラットに演じていた。今回の映画は能動的にルーヴルに向かいますが、起こることを「受け入れよう」という感覚があり、受動で進んでいく1期に近い気がします。

ルーヴル美術館というロケーションがお芝居に影響した部分はありますか?

やはり本物を使うことで説得力は強くなりました。その場所を目の前にして対峙すると、そこに没入できる。そういう感覚が芝居に現れているのではないかと思います。ただ、その場に来た高揚感が芝居に出てしまうことは危惧していたので、淡々と演じるようにしていました。

今回の舞台は美術館ですが、普段美術を見られる時に意識されることは?

実際に目の前にしないと感じることのできない、芸術作品の「圧」があると思います。その面白味は、一人ひとりで見つける孤独な楽しみだと思うんです。そういう意味では、昨今の「共有」ばかりの世界、美しさが平均化された世界では芸術は捉えにくくなっていると思います。

僕らの職業はあまり平均化されてはいけない気がしていて、例えばマイノリティの役をやる時もある。僕はいつも少数の側に付きたいと思っていますし、多数派には反抗したくなる。そういう目線で芸術を見るのも面白いと思います。

最後に、映画を楽しみにされている方々へメッセージをお願いします。

今作は、これまでドラマを観てくださった方はもちろん、独立した一つの物語としても楽しんでいただける作品になっています。劇場にぜひ足を運んでいただき、非常にユニークな岸辺露伴の世界を楽しんでしんでいただければと思います。

岸辺露伴 ルーヴルへ行く

5月26日(金)ロードショー
出演:高橋一生、飯豊まりえ、長尾謙杜、安藤政信、美波、木村文乃 ほか
原作:荒木飛呂彦「岸辺露伴ルーヴルへ行く」
(集英社 ウルトラジャンプ愛蔵版コミックス 刊)
監督:渡辺一貴 脚本:小林靖子
© 2023「岸辺露伴ルーヴルへ行く」製作委員会© LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社

STORY
特殊能力を持つ、漫画家・岸辺露伴は、青年時代に淡い思いを抱いた女性からこの世で「最も黒い絵」の噂を聞く。それは最も黒く、そしてこの世で最も邪悪な絵だった。時は経ち、新作執筆の過程で、その絵がルーヴル美術館に所蔵されていることを知った露伴は取材とかつての微かな慕情のためにフランスを訪れる。しかし、不思議なことに美術館職員すら「黒い絵」の存在を知らず、データベースでヒットした保管場所は、今はもう使われていないはずの地下倉庫「Z13倉庫」だった。そこで露伴は「黒い絵」が引き起こす恐ろしい出来事に対峙することとなる…

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