Special Issueビズスタ特集

人の心に栄養を届ける 音楽のチカラを噛み締めながら活動に取り組んでいきたい。

人の心に栄養を届ける 音楽のチカラを噛み締めながら活動に取り組んでいきたい。

2023年9月28日

来月でメジャーデビュー25周年 を迎えるロックバンド・ポルノグラ フィティに、新しいニュースが続 と届いている。来年1月から実に5 年ぶりとなるアリーナツアーの開催が決定しているが、それに先駆 けて、この8月23日にはボーカリス トの岡野昭仁さんが自身初のソロ アルバムとなる『Waーkini Withasone』をリリース。 2020年から続くソロプロジェク ト「歌を抱えて、歩いていく」の集 大成として、早速大きな反響を集 めている。 バンド活動に加え、一人のアー ティストとしても充実の時を迎 える岡野さん。今回は、アルバム 制作の舞台裏などをうかがった。

―ソロプロジェクトでは、多様な アーティストから楽曲提供を受 けておられますね。まずは、彼ら と一緒に音楽探訪の旅を始めるこ とになったきっかけを教えてくだ さい。
音楽を愛していることはもちろん ですが、同時に歌うこと自体を愛 していますので、そこだけにフォー カスしてみようかなと考えたんで す。最初はソロ活動であることを あまり意識せずに楽曲制作を楽 しんでいたのですが、曲が完成し 始めた頃から正式にソロプロジェ クトとしてスタートしました。

―バンド活動とソロプロジェク トでは姿勢などに違いはありま すか。
ポルノグラフィティでは、過去の 自分たちを超えるものを目指し てさまざまなチャレンジを重ねて きました。ソロプロジェクトでは、 バンドで背負ってきたものをいっ たん置いて、とにかく楽しんで 歌うことに集中しているんです。 「よい曲を歌いたい」という自然な欲求のもと、自分やスタッフの アンテナがキャッチしたアーティ ストとのコラボを楽しんでいた ら1枚のアルバムが完成した⋯ という感じですね。

―ということは、楽曲制作そ のものについては、特定のコンセ プトはなかったわけですね。
はい。特に決めごとを作らず、自 由な姿勢で制作しました。でも、 その分、楽曲の提供をお願いした アーティストの方々は大変だった でしょうね。「あなたが思う岡野 昭仁を上手く曲にしてください」 とオーダーしましたので(笑)。

―コラボ相手は多士済々です が、ひとりのボーカリストとし ての手応えはいかがですか。
全曲に思い入れがある作品にな りました。苦労した曲があれば、 中には予想を超える仕上がりに なった曲もありますし。テンポ チェンジやラップなどを盛り込 んだ曲では、自分がきちんと表 現できているのかどうか、何度 も確認しながら歌いました。

―歌と真摯に向き合っておら れることが伝わってきますが、岡 野さんにとって音楽とは。
コロナ禍では、エンターテイメン トはよく「衣食住の次」と言わ れましたよね。正直、自分自身もそう感じていたのですが、たまた ま医療従事者の方にお話をうか がう機会がありまして。その方 は「病院が大混乱の中、短い休憩 しか取れない時には、音楽で安ら いでいました」と仰ったんです。 そんな言葉を聞いて、改めて「音 楽の意味」を考えました。人の心 に栄養を届けることができる仕 事に携わっていること、こうして 歌を歌えることのありがたさを 噛み締めながら、音楽活動に取 り組んでいます。

―岡野さんご自身は、日常で 音楽を楽しんでいますか。
もちろんです。ただ、職業にした ことで、純粋な趣味という感覚 では聴けなくなった部分もあり ますね。でも、歌が本当に好きな んです。メロディを辿るたびに、 自分自身を表現できる喜びを実 感しています。

―来年はポルノグラフィティと してツアーが始まりますね。で は、本誌読者にメッセージを。
25周年の集大成となる今回のツ アーでは、ここまで応援してく ださったファンの皆さんが誇ら しい気分になれるようなステー ジをお見せできればと思ってい ます。ありきたりな言葉になり ますが、みんなに恩返ししたい 気持ちでいっぱいです。ぜひ期 待してください!

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