Special Issueビズスタ特集

自由を、掴め。世界は変えられる。

自由を、掴め。世界は変えられる。

2020年5月28日 PR

この1000年で最も偉大な功績を残した100人に日本人でただひとり選ばれた世界的アーティスト、葛飾北斎。苦悩の末70代で大ブレイクしたこの天才絵師の生涯を、二人の俳優で描く意欲作 映画『HOKUSAI』。その青年期・壮年期を演じた柳楽優弥さんに見所を伺った

―北斎という世界的アーティストの大役に抜擢された時のお気持ちは?

北斎の作品「冨嶽三十六景神奈川沖浪裏」がパスポートや新紙幣のデザインに採用されたというニュースを聞いていたので、その北斎を演じさせて頂けるということに感激しました。老年期・晩年期を演じられる田中泯さんと二人で北斎を演じるということが、とても面白いと思いましたし、存在感と説得力のある泯さんとご一緒できるということで、とても心強いなと思っていました。

―北斎は青年時代の資料がほとんど残っていないとか。謎に包まれた人物を演じる上でご苦労された点は?

青年期の北斎は、情報が余り残されていないので、映画をつくる上での北斎像は「私たちで作っていきましょう。」と橋本一監督に言って頂けたので、疑問があれば聞いたり、アイデアを出させて頂きながらつくり上げていきました。橋本監督は時代劇も数多く手がけられているので、所作をはじめ時代劇ならではの部分も見所ですし、現代劇としての絶妙なバランスも本作の見所になっているのではと思います。

―自分なりの北斎像を演じるために、どのような工夫をなさいましたか?

描くシーンは静的なので青年期は少しパワフルに演じようと思いました。エネルギーに満ちているけどその放出の仕方が不器用。僕自身が共感できる部分を素直に表現しました。北斎という人物を演じるにあたって、「僕たちが、北斎をどう演じるべきかは、怯えて縮こまってしまうことの方が、失礼なのかもしれない。」と橋本監督が言って下さったことで、自分なりの北斎像が開眼したように思います。

―浮世絵の特訓も受けたとお聞きしました。

東京藝大の先生お二人から多くのことを学ばせて頂きました。先生方に背中を押して頂いたお陰で、若かりし頃の北斎が絵を描くシーンを無事に演じきることができました。

絵師と俳優。職業こそ違いますが、自身と向き合いながら表現するという点では似ていると思います。北斎の青年期に苦悩や葛藤があったように、自分自身にしか理解できない悔しさがあっても「コツコツ地道に前進していくしかないんだ。」という信念と向上心を持ち続けることは、普遍的なことだと感じます。

北斎は、絵に対する信念を生涯をかけて貫き、大器晩成した人です。周りから何かを言われる度、何かを見出そうと描くことを積み重ね続けた。そんなぶれない強さが、現代社会にも共通するメッセージとして、この作品を通じて伝わればと思います。

―所説ありますが、北斎は68歳で大病を自力で治したという逸話があります。読者も健康関心度は高いと思いますが、柳楽さんは日常でどんなことをしていますか?

まさに今日からはじめたことがあって、一汁一菜を取り入れました。忙しいと食事が偏りがちになってしまうので。読者の皆様も健康には気をつけて頂き、映画『HOKUSAI』をご覧頂ける日を楽しみにお待ち頂けると嬉しいです。

カメラマン/黒田明臣 スタイリスト/長瀬哲朗 ヘアメイク/佐鳥麻子 衣装:シャツ SEVEN BY SEVEN/サカス ピーアール 03-6447-2762 Tシャツ DELUXE Co., Ltd. 03-6805-1661

俳優 柳楽 優弥(やぎら ゆうや)さん

1990年3月26日生まれ、東京都出身。A型。2004年映画『誰も知らない』監督:是枝裕和 主演に抜擢、第57回カンヌ国際映画祭最優秀男優賞を受賞。日本人初史上最年少での受賞で、一躍脚光を浴びる。2016年NTV「ゆとりですがなにか」映画『ディストラクション・ベイビーズ』などで受賞歴も多数。舞台やテレビ出演など活躍の幅も広い実力派俳優。日本テレビ2020年7月期土曜ドラマ「二月の勝者-絶対合格の教室-」主演する他、2020年公開予定の映画『ターコイズの空の下で』に主演。30歳を迎える今年、自身の歴史、俳優人生を振り返る、柳楽優弥初のパーソナルブック「やぎら本」9月20日発売予定。

映画 『HOKUSAI』2021年  公開予定

CAST:柳楽優弥 田中泯 阿部寛 永山瑛太 玉木宏 青木崇高
瀧本美織 津田寛治 辻本祐樹 浦上晟周 城桧吏 芋生悠 河原れん 監督:橋本一 企画・脚本:河原れん 音楽・安川午朗  配給:S・D・P

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INTRODUCTION
時は江戸中期。表現者たちの多くが幕府によって自由を奪われていた時代。その圧政に筆で抗い、世界を変えた一人の男がいた。天才絵師、葛飾北斎である。平均寿命が40年と言われた時代に、90で没するその日まで筆を握り続けた北斎。その不屈の男が齢70を超え、更なる画境を見せつけた大作こそが、かの「冨嶽三十六景」である。マネ、モネ、ゴッホ、ゴーギャンといった名だたる画家たち、さらには作曲家のドビュッシーにいたるまで、世界中のあらゆるアーティストの脳髄を刺激し、影響を与え続けた“あの波”。およそ200年経った今もなお、色褪せることなく人々の心を掴んで離さない“あの波”が持つ、真の意味とは?これは、自由を求め、闘い続けた男の知られざる物語である。©2020 HOKUSAI MOVIE
https://hokusai2020.com

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