Special Issueビズスタ特集

社会の成熟は、住宅文化に表れると思う。

社会の成熟は、住宅文化に表れると思う。

2016年11月24日

米国大統領選をはじめ、何かと慌ただしい印象のニュースにてんてこ舞いの昨今。まもなく年末を控え、まだまだ落ち着かない日々が続きそうだ。私たちでさえ忙しいのだから、連日連夜、報道の現場を支えるキャスターは、さぞ大変な日々を過ごしているのだろう…と思いきや、時間を見つけては自宅に戻るという意外な素顔が。

今月は、BS11の『報道ライブINsideOUT』で月曜〜木曜のメインキャスターを務める別所哲也さんにインタビュー。ご自身の気持ちのリセット法や、ご自宅を含めた住まいへの想いを伺った。

| 月曜から木曜まで、朝はラジオ番組、夜はテレビの報道番組、大忙しですね。しかも生放送ですし。

そうですね。でも、時間がある時には、自宅に戻って夕食を食べてから夜の仕事に向かうこともあるんですよ。

 |  ご家族との時間を過ごすために?

ええ。あとは、好きなクラシックを聴いたり、靴を磨いたり。自分を一度リセットしながら、感度を整える時間に充てたりもしています。

| お仕事の内容を確認したりもされるのですか?

いえ、独身時代からそうなんですが、家には仕事を持ち込まないんです。役者として台本を覚える事もしませんし、余程のことが無い限りPCも起動しませんしね。

 | ご自宅での時間を大切になさっているんですね。では、お住まいにもこだわりをお持ちなんでしょうね。

もちろんです。僕は身長がある方なので、まずは開放感がある空間が一番ですよね。あとは、「その場所に合った住まい」かな…?

| 具体的にはどういうことでしょう?

日本では、一般的に南向きの家が好まれますよね。でも、たとえばマンハッタンの超高層コンドミニアムだと、ニューヨークは陽射しが強すぎるのか、パークサイドが見える北向きを好む方も多いんです。

| なるほど。

陽射しとか風通しとか、その土地の自然を受け入れられる住まい方が理想ですね。

| 以前は海外にお住まいだったとのことですが、日本の住文化との違いを感じたことはおありですか?

日本の家は、緻密で堅牢だと思います。今は耐震性が世界的にクローズアップされていますが、通気や換気なども含めて、「住む」ことの本質を総合的に捉えることができている気がしますね。生活文化が成熟すると住宅に表れるんだなあ…と海外から帰ってきて実感しましたよ。

| 時間を見つけて帰宅されるあたりにも、今のお住まいへの愛情を感じますね。

家は「自分が無防備でいられる究極の休息の場」ですからね。子どもの頃に過ごした静岡をスタートに、上京後の大学時代、駆け出し俳優時代、そして家族と過ごす今。人生の節目で変わってきましたが、やはりこだわりを大事にしたいですよね。

|  現在、BS11の『報道ライブINsideOUT』でメインキャスターを務めておられますが、情報収集のコツなどはありますか?

もちろん新聞には目を通しますが、あとは日常生活から得ている感じでしょうか。車窓から見える風景とか、コンビニの商品展開とか。360度を意識すると、情報が溢れていることに気づきますよ。

| では最後に、番組の見どころをお聞かせください。

これからの10年はどのような時代なのか、どんな選択をすべきなのか。堅苦しくなく、皆で気軽に考えたいなと思っています。すでに「20世紀型」では上手くいかないことも多いですから、新しい仕組みや価値観について考えながら、次の時代へのプラットフォームを見つけるきっかけになれば嬉しいですね。


 

別 所  哲 也 さん

俳優。1965年、静岡県生まれ。慶應義塾大学法学部卒。1990年、日米合作映画『クライシス2050』でハリウッドデビュー。米国映画俳優組合(SAG)メンバー。99年より、日本発の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル」を主宰。内閣府から『世界で活躍し「日本」を発信する日本人』の一人にも選出される。第1回岩谷時子賞奨励賞受賞、第63回横浜文化賞受賞。現在、『報道ライブINsideOUT』(BS11/月~金曜20時59分から)のメインキャスター(月〜木)を務める。

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